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おしゃれ着の着物
裾回し 長襦袢 羽織 コート


裾回し

裾回し(八掛)のおしゃれ
 歩いたり、座ったときに目にふれます
 裾回しの色を変えて一枚の着物を一生着ることも
 東では裾回し、西では八掛と呼ぶ着物の裏地。後ろ身頃、前身頃、衽の部分それぞれの裾(腰から下)を二枚ずつと袖口二枚の裏地をまとめて裾回し、又は八掛と呼びます。
 足さばきによって裾からちらりと見える裾回しは、着物の色との組み合わせが大切です。この色合わせを間違えると着る人の年齢にそぐわなくなったりもしますが、反面、裾回しの色を年齢に合わせて取り替えて行けば、一生同じ着物に手を通すことも可能です。

《共裾・共八掛》
 表地と同色同柄を付けることをいい、主に無地染めの着物に多く用いられます。裾にどっしりとした重みが得られるので、紋を付けて礼装用の着物に多く用います。
 また、達磨仕立てという引き返しの裾にしておくと、次の仕立て直しや染め返しの際、身丈が長いので融通がききます。

《同色濃淡》
 表の着物より淡い色、又は濃い色に合わせ、どちらにしても表の色と同系色でまとめます。訪問着や付け下げ、無地や江戸小紋の着物は、この同系色の組み合わせが上品です。若い人は淡い色を、30歳を過ぎたら濃いめの色を合わせます。

《ぼかし染め》
 薄い色の表地に濃い色の裏地を付けるとき、裏地の色が映るのを計算して、上の方を淡くぼかして染めたもので、白地や淡い無地、訪問着に用います。

《柄物》
 小紋柄や刺繍、又は手書き友禅の裾回しは、歩くたびに翻る裾の意外な組み合わせが人目を引きます。
 それだけに「さすが」と思わせるだけのセンスが必要で、無地の着物、島や江戸小紋の着物に用いると効果的です。

《表と柄違い》
 表が花柄小紋ならば裏は縞、表が縞なら裏に刺繍柄を使うという方法。表裏が違う柄を合わせるということは、着物の楽しみ方の奥義ですが、通常の合わせ方に慣れた方、熟年からのおしゃれといえます。





長襦袢

長襦袢のお洒落
 袖口や振りから見える小さな色で利かせます
 袖口や振りからちらりとのぞいて見える襦袢の色や柄も、着物の美しさを引き出す要素の一つ。
 着ている本人には見えないところですが、手を動かすたびにちらっと除く袖口の色の妙は、なかなか味のあるものです。
 また、後ろ姿ではっとするのは、振りからのぞく長襦袢の色。ほんのわずかな部分とはいえ、思いがけず人の目に留まります。
 長襦袢はまず清潔が第一ですが、着物の色や柄とのバランスにも品が無くてはならないものです。
 着物と襦袢の色や柄を品よく合わせるために、いくつかの基本があります。

《同系色濃淡》
 着物の地色と同系色の濃淡で合わせる方法は、一番無難で落ち着いた感じになります。品のよい組み合わせなので、訪問着や付けさげなどのフォーマル着物をおとなしくまとめたいときに使います。

《反対色》
 濃い色どうしの反対色は一つ間違えると下品になりますが、組み合わせのセンスがよければとても個性的。縞や絣などのカジュアルな着物に合わせると効果的です。

《中間色》
 中間色は昔から長襦袢の色として愛されています。例えば淡い朱、藤色、浅葱、山吹、萌黄などの明るい色は長襦袢の代表的な色。共通点は澄んだ、優しい女性らしい色というところです。

《紅色》
 若い人なら振袖や訪問着に合わせてもかわいらしく着こなせますが、30歳を越えると、「粋」にも「野暮」にもなる色です。あまり冒険しないで、紬やお召しなどの濃い着物に合わせるのが無難です。

《長襦袢の柄》
 麻の葉、小桜、むじな菊、市松などの江戸小紋を中心にした柄なら、どんな着物にも合わせやすく重宝です。無地は上品でいいのですが、砕けたきものやカジュアル向きには柄の大ぶりの襦袢の色や色の濃い襦袢も、よくマッチします。

《絞りの長襦袢》
 白地に赤、紫地に白、白地に藍と、色や柄が途切れる絞りの長襦袢は可愛らしさと優しさを表現。若い人は訪問着に、年とともにふだん着に合わせます。





羽織

羽織のおしゃれ(黒羽織と絵羽羽織)
 昔の女性は羽織のおしゃれが上手でした。
 羽織りはカーディガン感覚で着こなすと粋になります。カーディガンをちょっと肩に引っかけるとき、どこにポイントを置くかといえば、腰。腰をしゃんとさせることが、カーディガンをすてきにはおるコツですが、羽織も同じ。無理に肩で着ようとすると、衣紋掛けのように突っ張ってしまうので、肩に優しさが出てきません。

  肩を意識せず、腰で支えるつもりで着ると、首がすっきり伸びて羽織姿を美しく見せます。

  また、羽織はもともと男性の世界のもの。先陣で武将が着た陣羽織に象徴されるように、まず武士の社会に登場し、その後町人へ。女性は明治に入ってからやっと着用が許されたほど、女性の羽織の歴史は浅いのです。

■羽織の種類
 黒地一つ紋、三つ紋の羽織は礼装用、絵羽羽織はお洒落着用と分けられます。
 黒紋付きの羽織は明治27年頃やっと一般に用いられるようになったのですが、大正時代には、良家の子女は羽織なしでは外出はしないといわれるほど、羽織の全盛期を迎えました。
 絵羽羽織は、着物の訪問着と同様に後ろの柄が一枚の絵になるよう描かれたもの。昭和30年代は、特に黒絵羽羽織が好まれていました。
 他に縮緬に総模様の羽織、錦紗に小紋染めした羽織、絞り、大島、お召、紬と、羽織は多種多様。また、着物と羽織を同じ素材で仕立てる「お対」という組み合わせもあります。

■羽織裏
 羽裏とも呼ばれ、滑りがいいようにつける裏地。小紋柄や無地が多く使われています。
 羽織はコートと違って、羽織は訪問先で脱ぐ必要はありませんが、羽裏に凝るのはひそかな楽しみといえます。羽織用の裏地にこだわらず、小紋や友禅の着物の柄から選ぶと、一味違ったおしゃれな羽織に仕上がります。

■羽織紐
 帯締めと重なるので、ぼかし染めが無難です。とはいえ、あまり貧相なものではせっかくの羽織姿まで野暮ったくなりますので、手組の良質の紐を選びます。
 色は帯締めと同色か同色濃淡をもってくるのが一番すっきりします。一般的な着こなしに慣れたら、徐々に凝ったものに挑戦していきましょう。
 羽織紐は、組紐のほかに、金の鎖、珊瑚、象牙もあります。着物や羽織の素材や柄、用途に合わせて選んでいきます。
 羽織を自在に着こなせば、和装のお洒落も上級です。 
黒羽織が一枚あると重宝です
 お嫁入りのときに必ず一枚誂える黒羽織。子供の入学式、卒業式、お通夜や法事など、改まったときに着る機会の多い羽織です。
 昭和の初期までは、式服や吉凶の略礼装以外にも、知人宅の訪問やお客様を迎えるときに、着られていました。
 目的をもった着方にこだわらず、黒の色を生かした着こなしを考えるのが今日的といえます。

《粋に》
 黒の羽織とモノトーンの着物の組み合わせは、イブニングドレスに同色のストールをつけたような小粋な感じになり、その着物の振りの色が朱だったりすると、ゾクッとする色気が出ます。
 小物には十分気を使い、上質なものを合わせると、粋で上品な着こなしが楽しめます。
 これから黒羽織を誂えるなら、変わり紋意匠縮緬や繻子地などで、紋も家紋にとらわれず、伊達紋で遊び心を粋に表現してみては。紋をアクセサリーと考えれば、黒羽織の一つ紋が着こなしの幅を広げてくれます。
 この場合の着物は、江戸小紋やお召、縞などが調和します。

《古典的に》
 無地の着物や江戸小紋、細い縞との組み合わせは無難ですが、どこか古典的でしっとりした雰囲気になります。懐古的な感じにするには、無地染めか細かい縞の着物を合わせ、半襟は刺繍にし、染め帯を低めに結び、髪形を大ぶりにまとめます。帯留めを使うとき、羽織紐を金の鎖にすると、昭和初期の大店の女将さんの感じになります。
 黒羽織は、いろいろな時代や階級の女性を表現して楽しめます。

《爽やかに》
 白い半襟、白い足袋を生かした装いが爽やか。着物を寒色系にして、白と黒を強調し、帯揚げも思い切って白を使い、ほんのわずかのぞかせます。髪形は小さくまとめ、眉と口元をすっきりさせるヘア・メイクが似合います。
 黒羽織の丈は、手を下げたところから10〜15センチ位の長さが理想です。





コート

 地方によっては10月の末から防寒コートが手放せなくなります。着物の塵を避ける目的でコートが登場したのは明治も末、「吾妻(東)コート」と呼ばれ、東京を中心に流行しました。

 羽織よりどこか新しい感じのスタイルだったようです。着物の襟と同じような打ち合わせで丈では裾まで、又は道行き襟で丈は裾までというのが標準的。現在は裾までのものと、膝下までのものが一般的です。

  素材は紬、綸子、古代縮緬、紋意匠縮緬で、柄は絣や縞、小紋柄のほか、ぼかし染めや無地染めも使われます。また防水加工をしておけば、雨の日にも着られます。
 雨の日は 完全防水をした長コートを着て、蛇の目をさし、爪皮をつけた雨下駄をはくのが雨の日の完全な装いです。雨コートと傘の色がコーディネートされていると、雨の日の和装も美しく映え、うっとうしい雨空もどこかに吹き飛びます。

《雨コート》
 雨コート地には、既に防水されているものもあり、水玉模様、ぼかし染め、無地染め、地紋が浮き出た無地染めと種類もいろいろ。
 雨の日は明るい色が華やかなので、暗い色よりオレンジ色や茜色、紅花染めの色に人気があります。
 冬には裏地をつけて、防寒コートとして利用できます。単衣コートは単衣の着物と合わせて。梅雨から夏にかけての雨コートは、涼しくて軽い紗が着やすいのですが、麻や芭蕉布も風通しがよく、しゃれた感じで着こなせます。とっさのときの雨具として役立つのは、二部式の雨コート。小さく折り畳める袋付きのものを選び、空模様の怪しいときに大きめのハンドバックに入れておくと便利。

《雨下駄》
 爪皮の付いた雨下駄は、足元の雨の滴から守る役目のほかに、泥はねを防ぐという機能ももっています。
 ただ、音が大きく、大理石などのうえでは滑りやすいのが難点ですが、下駄の歯の下にゴムを張ったものなら歩きやすくなります。
 また草履に防水カバーをつけることもできます。怪しい天気のときには半分におってバックに入れておけるので大変便利。
 傘は蛇の目に限らず大きめの洋傘で十分。要は濡れないための配慮が大切なのです。

 冬の日は 寒い冬の日の外出には、脱いだり着たりすることが簡単なコートがあれば便利です。素材が軽いものであれば、一層重宝します。
 マントやケープのような形なら、サッとはおることができるので楽。洋服用のものをそのまま和装用に代用できるので、あえて和装用を用意する必要もないでしょう。
 ミンクなどのケープは、礼装用にもカジュアルな街着にもはおれます。絹の素材に毛皮をもってくることに抵抗を感じる人も多いかもしれませんが、鎌倉〜室町時代の武将たちは、鹿の毛皮をはおっていたり、ラシャと呼ばれるウールのマントを愛用したりと、こだわらない大らかなお洒落をしていたようです。

 要するに、寒いときは暖かく、暑いときは涼しく快適に着こなすことが基本。こだわり過ぎてお洒落の幅を狭くすることなく、利用できる洋のものがあればどんどん取り入れて行きましょう。そんな柔軟性を持つと、お洒落心の満足度も高くなります。
 冬の着物姿は襟元から風が入ってきて寒くなると思いがちですが、実は背中の方が冷えてきます。そのため、本当に寒いときに着るものには羽裏にうっすらと真綿を敷いておくなどの工夫をすれば、背中はいつもポカポカ暖かく保つことができます。コートの素材は綸子、紬、古代縮緬、ウール、毛皮、唐織り、紋意匠縮緬などで、柄は小紋、友禅、ぼかし染め、無地が無難です。

 フォーマル用は 車で移動し、外は歩かないという場合でも、さらりとはおるコートがあってはじめて、フォーマルな装いに重みが出るようです。
 洋服洋の毛皮やマントでもかまいませんが、下に着る着物と合わせたコート姿もまた、別の美しさを見せてくれます。

 フォーマル用のコート地には、ベルベットや光沢のある繻子地や綸子、そして能装束に用いる唐織りの地や紋意匠縮緬がぴったり。全体に重みが出て色も豊かなので、下に着ている着物の格を引き立ててくれます。
 コートは無地染めで、生地の感触を強調したものが、着たときにすっきりします。黒留袖、色留袖、訪問着は、帯の分量が多いので丈や身幅はゆったりとしておいた方が安心して着ることができます。

 コート丈は両手を脇に真っすぐに下ろし、指の先からさらに15センチくらい足した長さに落ち着きます。裾までの丈のコートを着る場合は、着物の裾が10センチくらい出るように仕立てるとコート姿に色気が出ます。雨コートのようにすっかり覆う長さにするとフォーマル用の華やかさが失せてしまいます。
 裄も着物のや羽織より、2分か3分(約5ミリ)位長くしておくと、手袋をはめたときにもきれいです。

 襟の形は「道行き襟」「被布襟」が襟元が落ち着き、改まった感じになります。
 また、コートはどんな場所に行っても、必ず脱ぐのが礼儀です。    和装グッズ
 着物と帯がちょっとくたびれていても帯締めや帯揚げ、半襟、足袋、草履がしゃんとして美しいと着物姿が一段ときれいです。
 着物の小物は見える部分がとても小さいのにまるで人間の顔の中の目と口のようにいろんな思いを表現し、語ってしまうのです。うれしいことに小物の値段は着物や帯ほど高くはありません。小まめに手入れしていつも新品のような小物を使っていると着物に対する気持ちももっともっと深くなるのではないでしょうか。

 着物を常に着ている芸者さんたちは半襟は常に真新しいものをつけるとのこと。そして帯締め、帯揚げはそれを扱うとき必ず手を石鹸できれいに洗うそうです。
 足袋はもちろん真っ白のもの。着物や帯より小物の扱いに気を配り、ものを大切にすることで、心の優しさを得ています。






 
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