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季節と着物


春/3・4・5月

 梅に続いて桜が咲き、暖かさが増して行く気候の中で、だれもがほんのりと優しい気持ちになる季節です。

そんな気分に合うのは、綸子や紋意匠縮緬などの光沢のある柔らかい素材です。しっとりした雰囲気を味わうなら縮緬もいいでしょう。

春を代表する色は桜の花の薄いピンク、新緑の若葉の色や春の草花の優しげな色です。着物の色も心を明るくするようなパステルトーンが風景によく合い、着る人を引き立てます。
 4月中旬になりますと羽織を脱いで帯姿で外出する日が増え始め、帯のおしゃれを楽しむ季節の到来です。

染めの着物に合わせるなら、優しい光りに反射する光沢のある平織り地がよいでしょう。 例えば、桜の着物に霞の帯で“春霞”のように、自分なりに、一つのイメージを作って、着物と帯を自分に合わせてコーディネートできたら素敵です。 織の着物には、塩瀬地に季節の草花を描いた染め帯が、紬の堅さを和らげ、女らしい優しさを引き出します。

  柄は、時季の草花よりやや早めのものを選ぶのが習わしです。                 例えば、杜若の染め帯は4月頃から締め始め、実際咲き始める5月の節句のころまで締めますが、それ以降は次の季節の草花、風景のものを締めるようになります。
 このように季節より一足先を着ることがおしゃれのポイントであることは洋服と同じですが、着物では、まず長襦袢から先取りが始まります。3月いっぱいは袷や袖無双の胴単衣を着ますが、4月に入ると綸子や錦砂の単衣になり、5月には、夏の草花模様柄を楽しむというわけです。

 着物の方は、6月に入ってから更衣で単衣になりますが、気候によっては早めに、5月から単衣の着物に絽の帯を締めます。





夏/6・7・8月

 実際には、5月には汗ばむ日も多く、単衣を着る地方もありますが、暦の上では6月が更衣の月。
 単衣に着たい素材は、しぼの高くない縮緬、平織りのしゃきっとした紬、目の細かい絽紬など。紗袷も6月の着物です。

 6月に入りますと、緑が一段と色を重ね、自然は一色濃くなります。単衣の季節の始まりは、そんな自然の色に合わせて、きりっとした寒色系の色使いでスタートします。

 7・8月に入ると、絽や紗の透ける着物、パリッとした麻や芭蕉布など見るからに涼しげな薄物で涼感を出します。

 7・8月は洋服ならトロピカルな原色が映えますが、全身を包む着物ではかえって暑苦しさを感じさせてしまいますので、光線をはじく白を基調に水のせせらぎや風の音が聞こえてきそうな、透明感のある涼感を感じさせる装いを工夫します。
 夏用の帯には、絽、絽綴れ、紗、粗紗、羅、紗紬、麻、芭蕉布など多くの種類の変わり織りがあります。

  この中で、絽や紗の袋帯は、5月末から9月いっぱいまでと、締められる期間の長い帯ですので、夏に締める帯を誂えるときの1本に選ぶのにベストの帯といえるでしょう。
 帯と同じように、長襦袢も着物より一足早く季節を先取りし、6月から薄物になります。夏物は透けますので、長襦袢には注意が必要です。白や白に近い淡色が涼しげです。

そのほか盛夏には肌襦袢や裾よけなども風通しのよい絽が涼しく、汗が心配な人は、汗取り用にパットを備えた下着などを着用し、着物に汗じみを残さない工夫も大切です。
 半襟や帯揚げも絽を使用しますが、絽の着物には絽の長襦袢、紗の着物には紗の長襦袢というように、素材を合わせて着用します。半襟や帯締めも同様に着物の素材にそろえるのがおしゃれの基本です。





秋/9・10・11月

 同じ単衣の季節でも初夏の場合は、気候によっては5月の連休明けごろから単衣の着物に袖を通し、5月の末から絽の帯を締め、6月末には薄物をというように、一足早く季節を装いの中に取り入れておしゃれを楽しみますが、9月は例外です。おしゃれな社交着として紗袷を着ますが、9月末に袷を着て季節を先取りするということはありません。10月の声を聞いてから初袷となります。

 この時季、野山の葉は色付き始め、田畑は実りのときを迎えます。重くたれた稲穂にちなみ、ゴールド系の入った暖かみのある色や、枯れ葉色、黄土色などのしっとりとした落ち着きのある色合いを基調にして、秋らしい印象を大切にした装いを心掛けます。

  小紋のほか、紬地の渋く味わい深い付け下げや、着尺に染めた着物も、深まる秋によく会う着物です。外出には、しぼのある二越以上の縮緬やあまり光沢の強くない落ち着いた感じの綸子などがよいでしょう。

  柄にも秋らしさを工夫しましょう。紅葉狩りのときには紅葉の柄の着物に水を表す帯を合わせると、竜田川を染めた紅葉のイメージが浮かび、一層おしゃれな感じになります。
 9月の帯は夏物の生地で作られ、着物も単衣ですが、10月に入ると袷の着物に織帯が多く用いられるようになります。帯の柄も実りの秋やの山の錦をイメージしたもので、訪問着や付け下げには、名物裂、錦などの重みのあるものを選びましょう。おしゃれ着には秋の風物や実もの、秋の草花を描いた縮緬などの染め帯が似合います。

  長襦袢は9月は絽の薄物を着用しますが、10月に入ると、袷の着物に合わせて、綸子や錦砂などの袖無双で胴は単衣のものを着ます。
 しっとりとした秋らしい印象の装いの中、帯締めや帯揚げなど小物に澄んだ色を使ってポイントにすると効果的です。





冬/12・1・2月

 一年を締めくくる師走は、新しい年を迎える準備などに慌ただしい月です。着物は、これまでと素材を変えて、光沢のない落ち着いた感じの紬やしっとりとした縮緬などが似合いそうです。
 新年を迎えると、初詣や新年会、初釜など、ふだんはあまり着物を着ない人も、お正月だけは着物で過ごす機会が多くなります。

お正月の装いは華やかに、新春の喜びを明るく澄んだ色やおめでたい柄で表現します。素材も綸子や縮緬のような光沢のあるものを選んで、晴れやかな印象を心掛けます。

寒に入る1月後半から2月にかけては、装いに変化をつけます。寒さが厳しくなりますから、見た目にも暖かく、深めの色あいのものを選びましょう。このころに、手織りのざっくりした感じの、暖かみのある手織りの紬の着物がよく似合います。

12月の帯は雪のシルバーをイメージした色合いのものや、少し遊びの要素を取り入れて、クリスマスパーティにはポインセチアの柄の染め帯などおしゃれですね。

新春の帯は着物と同様華やかさが大切です。縮緬の柔らかい着物に錦の帯を組み合わせた伝統的な装いのほか、紬の着物に縮緬や塩瀬に春らしい柄を染めた帯を合わせておしゃれを楽しみます。

寒に入ると一層紬の着物に染めた帯が似合ってきます。梅の柄は、槍梅、老木いずれもよく、椿、雪割草、南天などの柄もきれいです。

  冬のこの時季のおしゃれにはコートが大切なアイテムになります。

  紬の着物には紬のコート、縮緬や綸子の着物には打ち込みのきいた、しっかりしたコートを選びましょう。 防寒用のコート地としては輪奈ビロードやベルベット、カシミアやアルパカなど、暖かい洋服地が用いられています。






 
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