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帯についての知識
帯の種類と格 織り帯 自然素材の帯 帯の文様と技法


帯の種類と格

 大きく分けると織り帯と染め帯、刺繍帯。サイズ、仕立てでさらに別れます。

 ☆丸帯
 花嫁用を除いて余り見かけなくなりました。長さ一丈八寸(4メートル前後)以上。広幅に織った帯地を二つ折りにしているので、表にも裏にも模様があり、芯を入れた重さは3キログラムにもなります。
 それだけに豪華で重厚さがあり、結んだ姿に華があります。この丸帯を江戸時代に人気のあった歌舞伎役者、上村吉弥が舞台で娘役に結んだ「だらり結び」は、当時大流行しました。
 現在の振袖の帯結びの大半は、江戸時代の結び方をアレンジしたものです。
 江戸時代の丸帯には薄手の芯を使うか、芯を全く入れずに、自由に帯結びを楽しみました。これに対して明治大正、昭和の初期の丸帯にはきちんと芯の入ったものが多く、風格のある二重太鼓が結べました。振袖に二重太鼓を結ぶのが流行ったこともあります。
 地質も錦織のほかに綸子、繻子、モール、ビロード、緞子、唐織り、綴れ織り、繻珍などがあり、織物以外では、刺繍や友禅も使われています。

  ☆昼夜帯
 丸帯より古く、江戸時代に最も人気がありました。表は染めの模様、裏には黒繻子、白繻子、色繻子などの別布を使った、色の調和が美しい帯です。紬や小紋に。

  ☆長帯
 幅9寸(34センチ)、長さ1丈6尺3寸(6メートル25センチ)。舞子さん用の帯で模様は総柄です。

  ☆袋帯
 幅8寸2分(31センチ)、長さ1丈1尺(4メートル17センチ)以上。袋織りで輪になった織り方でしたが、最近は二枚に織って表と裏を縫い合わせています。昭和に入ってから丸帯に代わって流行。錦や金襴などの格調高い柄は礼装、盛装用に、軽めの柄はお洒落用にと幅広く締められ、しかも丸帯に比べて軽いので人気です。

 柄付けは、全通柄(帯全体に柄がある)か6通柄(6割に柄)が主ですが、お太鼓柄(お太鼓部分と前帯だけに柄)もあります。





織り帯

織り帯
フォーマルには織りの袋帯が基本パターン


錦・佐賀錦・唐織り・綴れなどで格のある柄を

  一般にフォーマルな着物には二重太鼓に結べる織りの袋帯か丸帯を合わせますが、これには歴史的な背景があります。 奈良・正倉院の御物に遺された太子間道や、法隆寺の蜀江錦を見ても分かるように、色糸、金糸、銀糸を織り合わせた華やかな織物は、昔から権力者たちの式服として発達してきました。
 もとは中国から渡来したものですが、日本国内でも朝廷が自ら技術者を養成し、保護して、僧侶の袈裟、仏具、神官用、天皇用の式服や室内装飾、また位をもつ上級官史の式服、公の祭事の装飾布などに積極的に作られてきました。

  こうした織物は常に晴れの場で脚光を浴びる訳ですから、堂々とした風格のある技法、色柄が求められます。
 錦、佐賀錦、唐織り、綴れなどといった帯で、金、銀、白地をはじめ、美しい色の物を選びましょう。
 またその柄にも意味付けが必要になります。例えば長寿を祝う会であれば、まさしく長寿を表す鶴や亀の柄や、一年中青々とした緑を持つ松の柄などが求められます。一方、世継ぎの子供の誕生には、スクスクと伸びる竹や、輝く太陽をアレンジした模様が選ばれます。このように文様に意味をもった織物だからこそ、晴れの場所がふさわしいのです。


  では格のある柄とはどんなものをいうのでしょうか。

  京都西陣に朝廷が「織部司」という省を設けたのは794年のこと。そのころの官制には、羅、紗、綾、錦、綴れなどの織りを着ることが定められ、文様もそれぞれの官位によって決められていたようです。

 菱形を上下左右に合わせた「幸菱」、卍の形を変化させた「紗綾型」、金、銀、瑠璃、珊瑚、瑪瑙の七つの宝を意味し、円を上下左右つないだ「七宝」、舞楽の中で祝事に必ず演目がでる青海波を文様化した「青海波」、激しい寒中にも香気を放ち、清々しい姿が高貴な梅を象った「梅紋」、その他、雲鶴、老松、桐紋、亀甲、立湧、丸文、熨斗など、じっとその文様を見ていると、なるほどと思う意味深い植物や自然の文様が取り上げられています。
 織り帯が帯の格として重んじられるようになったのは明治時代からで、それまでは女性の衣類の中では、主に打ち掛けに用いられていました。
 現在のように帯の幅が広くなってくると、着物を引き立て、その上着姿をより美しく見せるためにも、重厚な雰囲気の出る織り帯が欠かせなくなってきます。
 祝事に合わせた文様の帯を締めることは、晴れ着を一段と華やかに演出する近道ともいえそうです。

 おしゃれ着用の織り帯にはモダンで華やかな柄の洒落袋帯、袋名古屋帯(八寸)
 礼装用の織り帯は、その文様の意味付けからして晴れの場、祝いの席でこそ締めるのにふさわしいもの。でも、袋帯としての格を備えながらも気軽におしゃれ感覚で締められる、「しゃれ袋」にも捨て難い魅力があります。
 小紋や紬にも、ちょっと背中に重厚さを添えたいことがあります。そういう時に合わせる帯が「しゃれ袋」と名付けられた袋帯です。
 また、八寸と言う名古屋帯も、軽やかさ、粋さが魅力です。
 洒落袋帯には、纐纈やふくれ織りなどの変わり織りや、錦織や綴れ織りがあり、袋名古屋帯には綴れ織りや紬地、博多織など堅地のものがあります。
 無地染めぼかし、更紗柄、草花をアレンジしたもの、星や雪などの自然現象、縞や絣、洋風の感覚を生かしたレースの文様や陶器の文様など、古典柄からモダン柄、軽妙な柄まで多岐にわたります。

 モダンな柄は大島紬や結城紬、又は白鷹御召や塩沢御召のような小さな着物によく映ります。シックな柄を江戸小紋に合わせると、全体の着物姿が粋にまとまります。どこか愛らしい柄の帯を、十日町紬や久米島紬など、きっぱりとした絣の着物に合わせると、闊達な雰囲気が生まれます。草花を優しく表現した柄は、無地の着物に。

 洒落袋や袋名古屋帯は着る人の感性を光らせる装いのポイントといえましょう。 





自然素材の帯

自然素材の帯
紬・小紋・カジュアルな着物に


 麻や絹以外の古代織物や一般の人々が自然に身につけていた織物は、わたしたちの祖先が自然界の中から見つけてきたいろいろな繊維を使って作られています。
 山に登ったとき、森林を散策するとき、また丘を越えるとき、目にする植物。
 籐の蔓を繊維にした「籐布」、科の木の樹皮をそいで乾燥させ、それを煮て繊維にした「科布」。春になると山菜としてもおいしいゼンマイも、取り残しておくと綿の花のように柔らかいゼンマイ綿になります。それを紡いで糸にしたのが「ゼンマイ織り」。おなかの痛いときに、だれもがいちどは口にした葛、その繊維を布にしたのが「葛布」。手漉きの和紙を細かく裂いて織った「紙機織り」。

 一つ一つ数え上げたらきりがないほど、たくさんの自然繊維の布がありますが、昔の人はそれらの布を堅ければ砧でたたき、水に浸したりして柔らかくして、身につけていたのです。

 それらの古代布も一時は全く影を潜めていましたが、昭和50年代に入り、その伝統を守る人達の手によって、力強く復活してきました。
昔の人達からの知恵から生まれた布ですが、各地方によって糸の作り方は多少異なっています。

 樹皮はしばらく水や川に浸してから剥ぎ、乾燥させたあと煮立てて紡ぎます。
 こうしてできた糸を撚って長い糸にし、経糸には生糸か絹糸、又は麻や木綿糸を使い、緯糸に紡いだ糸を使う場合が多いようです。
 織物ですから袋名古屋帯の形が一番多く、柄も素材の味を生かした無地染めや格子、又は絣柄が一般的です。

 自然素材の物は、冬は暖かく、夏は涼しいので、以前は四季を通じて使われていましたが、今では感覚的に夏物として扱われることが多くなりました。確かに、単衣のころの帯としては最も重宝な物。5月から10月まで、一年の半分は活躍する帯です。しかし基本的には一年中用いられる帯としてコーディネートを考えてもいいでしょう。





帯の紋様と技法

 礼装用の帯はめでたい意味を表す吉祥文様や格のある有職文様、正倉院文様が中心となり、洒落帯は花や自然現象などの身近な柄や洒落っ気のある自由な柄が多いようです。

☆吉祥文様
 蜀江文様、松竹梅、宝尽くし、鶴、鳳凰、四君子などは、おめでたいときには必ず登場する文様です。晴れやかな席では、吉祥文様の帯を堂々と大ぶりに結ぶとよいでしょう。

☆正倉院御物の文様
 奈良・東大寺の正倉院に保存されている染織品の文様や、器、鏡といった工芸品に描かれた文様で、葡萄唐草などの植物文、獅噛文などの動物文、幾何学文など多様です。これらはペルシア・唐から伝わったものです。礼装用、特に紋付きの着物などとコーディネートする帯の文様によく選ばれます。

☆有職文様
 奈良・平安・鎌倉・室町時代の貴族達が好んで身につけた衣服、器、茶器、その他の美術工芸品に描かれた公家階級の文様を有職文様と呼びます。例えば菱紋、襷紋、立湧紋、亀甲紋、七宝紋などで、茶席の装いとして愛用されます。

☆天井絵紋
 寺院や大名家の格天井や屏風絵に描かれた絵を帯の文様に取り入れたものです。天皇行幸のためにその時代の名人が描いた絵ですから格が高く、この文様の帯は振袖や留袖、訪問着に組み合わされます。 

 帯の技法は大きく織り帯と染め帯、刺繍帯に分かれます。織り帯には、錦織、唐織り、綴れ織りなどがあります。

☆錦織
 多彩な色糸で文様を織り出します。経錦と緯錦がありますが、今はほとんどが緯錦。緯錦は糸錦とも呼ばれ、振り袖を飾る帯として使われています。
☆佐賀錦

 経糸には金銀の糸や白を、緯糸には色糸を用いた織物。帯以外に礼装用のバックや草履にも見られます。

☆唐織
 能装束、打ち掛け、丸帯に見られます。花鳥や花菱を浮き織りで表現し、豪華な刺繍のように見えるのも特徴です。色数の多いほど手間がかかり、重厚で華麗な帯になります。

☆綴れ織
 無地部分と文様部分を別々の緯糸で織るため、隣り合う文様や色の境目に「はつり」と呼ばれる隙間ができます。指の爪先をノコギリのように削って糸をかき寄せる爪掻き(本綴れ)は大変贅沢な物。しなやかで締めやすいのが魅力です。中国の明綴れは日本の綴れよりも地風が柔らかく、格としては留袖がふさわしいでしょう。

☆金襴
 錦地に金糸や金箔で模様を織った織物。日本では桃山時代からあったとされ、名物裂として茶人に愛用されてきました。

☆紬織帯
 すくい織りや絣柄、格子柄などを織り込んだお洒落な紬地の帯。

☆染帯
 綸子や縮緬、塩瀬の生地に、友禅や紅型、藍型などの染めで柄を表現した帯です。礼装用からお洒落用まで多種多様です。

☆刺繍帯
 金・銀をはじめ、多彩な色糸で花鳥などを繻子地や綸子、縮緬地に刺した、味のある帯です。






 
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